
この映画はベストセラーになった小説を元にしているという。小説を読んでいないので(映画を見たところでは読みたいとは思わない)、どのくらい再現しているかはわからない。
しかし、題名の[つぐない(atonement)]とは、この少女が姉に渡して欲しいといわれたラブレターを読んでしまったことから事件が起こり、少女はその過ちに気が付いてつぐなう、という意味なのだ。
だから、たぶん、小説では少女の気持ちが掘り下げられるのだと思うが、映画は薄物を着たキーラ・ナイトレイが男の前で水に入り挑発するところが2度も出てきて、キーラのラブシーンも激しく、そちらにリキが入っている。

それはそれで良いのだけれど、男が戦争に行って死ぬまでの長いこと長いこと。フランス上陸作戦の大がかりなシーンなど、何で必要なんだろう、と思う。早送りで飛ばしまくっているうちに、男は死んでしまうのだけれど、回想が多い。私は回想がたびたび挟まれる形式がキライだ。特に、この映画のように時系列に沿っていないのはキライだ。せめて順番に書いてよね、と思ってしまう。小説作法(または映画手法 )が下手だ。
少女が大きくなってからの心の葛藤は少し出てきたが、姉が死ぬシーンなどは無し。そしていきなり少女は老婆になる。彼女は小説家になって、最後の作品としてこの半自伝小説を出すのだ。
それで肝心のつぐないは何かというと、死んでしまった彼らを小説の中でハッピーに暮らさせることだった。まあ、ひとりよがりの[つぐない]だこと。だいたい、償いと呼べるか疑問。
この映画で解ったのは、クーラーの無い夏はイギリスでも暑かったということくらい。
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