2009年02月20日

ジュード・ロウの[マイ・ブルーベリー・ナイツ](2007)

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映画が始まると、ノラ・ジョーンズのけだるい歌声が流れてきて、おやっと思ったら彼女自身が出演していた。ノラの初めての出演映画ということで、巷ではジュード・ロウの存在は薄いけれど、私はジュード・ロウだから借りてきたので、ここは、まあまあ。

監督はウォン・カーワィ監督であったが、これは知らなくて幸いだった。1994年の[恋する惑星]は良かったので、[花様年華]を見たら、全くdullな作品で、もう観るまいと思った監督だ。彼は佳作と駄作を繰り返すので、今回は良かったから、次回は見ないでおこう。

ウォン・カーワィ監督は役者としてはノラ・ジョーンズだけを指定した。あの黒髪と、けだるい歌声に惚れたんだと思う。

ストーリーはかわいい話だった。何でもありのアメリカで、ニューヨークからロスアンジェルスまで旅して襲われることもなく悪い人も出てこず、安心して観られる。お伽噺だと思えば良いのだ。

題のマイ・ブルーベリー・ナイツは原題のままだが、これじゃあ、毎晩ブルーベリーを摘みに行くような田舎のイメージがする。私だけかも・・・。でも、少なくとも生のブルーべりーが浮かぶはず。

実際は生のブルーベリーじゃなくてブルーーべりー・パイなので、私なら[私のブルーべりー・パイな夜]という邦題にする。邦題はいつもは好きなように変え邦題(爆)なんだから、ちょっとパイを入れてもいいでしょ。

夫が、ナタリー・ポートマンをきれいだ、きれいだ、と言っていたのが気にいらなかった。ノラのほうが親近感わかない? 「私もあの緑色のニット帽みたいなの欲しい」って言ったら、「ネパール帽があるでしょ」と言われた。(男(夫)は何でもひとつあれば十分だと思う)

ネパールの帽子は色がカラフルすぎて都会のカフェにブルーベリーパイ食べに行くには被れないじゃん。あ、都会のカフェには行くことないんだった。

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2009年02月16日

ウィル・スミスの[ハンコック](2008)

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ウィル・スミスは大好きな俳優なので点が甘くなるけれど、この[ハンコック]は殊のほか面白かった。

台本は元々[今夜、彼が来る]という題で、事件を救いに現れるのがこのハンコックなのだが、乱暴で不必要に壊しまくってしまう。スーパーマンみたいにはいかない。それで、子供にまで「クズ!」と言われてしまう。そういう情けないウィルははじめてだが、かわいかった。

台本は1996年に書かれたが、何人もの監督の間をたらいまわしにされて2006年にやっと映画化されることになった。コミックの主人公みたいだが、コミックとも劇画とも関係ない。

ハンコックはなぜスーパーマンなのか、とかは書かないでおこう。私の映画評を参考に見るものを決めているマリコちゃんが楽しめるように。楽しめる映画です。

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イン・ザ・ランド・オブ・ウィーメン(2007)

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メグ・ライアンに久しぶりに会いたくて見たので、その顔の変貌にはショックだった。メグも40代半ばだし、顔に肉がつくのは仕方ない。でも、まだ40代半ばよ。

この写真は映画のものではない。一番イメージ的に近いものを選んだ。

そこで、調べてみると、2年ほど前のほうが酷い顔だった。唇にコラーゲン注入をした跡がこの写真より良くわかる写真だった。唇だけでなく、頬にも入れたらしい。どうしてかわいいのにそんなことするのだろう。どうせ年取れば頬は飛び出てくるのに。

メグの顔ばかり見ていて映画はどうでもよかった。というか、女たちにふりまわされる青年の話だが、なぜ会ったばかりの若い男に人生の打ち明け話をするのか理解できず、下らないと思ったらもう楽しめなかった。

若いアダム・ブロディは人気があるらしいが、私からみればただの木偶の棒。同じ無難な木偶の棒ならニッポンの妻夫木のほうがまだマシに思えた。

アダムはメグとのからみで気持が悪かったと言っている。生意気だが、このメグなら仕方ない。もっともアダムの付き合っている女優(ドラマの共演者)は若いだけでもっと気持ち悪い顔をしていた。

邦題ではザ・ランド・オブ・ウーマンという単数形だが、老中若の3種の女が出てくるのでやっぱ複数形にしてほしい。

さらに、余計な[優しい雨の降る街で]というのが付いていたが、郊外の住宅地での話で街ではないし、雨はちっとも優しくないので、人を欺くのはやめてほしい。

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2009年02月15日

[大いなる陰謀]という愚題の付いた[Lions For Lambs](2007)

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メリル・ストリープは57歳のジャーナリストで、要介護の母親を抱えていてもう昔のような大胆な記事は書けない。メリルは巨大なヒップをタイトスカートに包んだ普通の中年女性を自然に演じていて良かったが、身につまされるものもあった。

彼女がインタビューしているのがトム・クルーズ演じる上院議員。政治の力でアフガン戦争に小隊(platoon)を使った山頂奪回作戦をとらせ、それをメリルに書いてもらって票にしようとしている。ただの票ではなく、大統領の椅子を狙う票だろう。

監督したロバート・レッドフォードが演じるのは政治学の大学教授で、若い繊細な子供たちを洗脳している。彼の2人の教え子がこのアフガン戦争に志願している。彼らが死ぬ前だが、大学教授は目をつけた学生を説得する。

2人の志願兵はかわいそうだが、彼らには奨学金返済免除などの理由もあった。所詮、アメリカという国の中での論理である。アフガンでは大学も奨学金もへったくれも無い。

メリルは編集長から、この職を失ったらもう働くところはないぞ、と脅され、結局記事を書く。

山頂奪回作戦ではヘリコプターは打ち落とされ、兵隊たちは死ぬ。しかし、テレビのテロップでは「山頂を掌握した」と出る。

これは、むかし大好きだったレマルクの[西部戦線異状なし]と同じだ。兵士が防空壕から顔を出して蝶々を見ようとしたとき撃たれるが、傍のラジオからは「西部戦線異状なし」という声が流れるのだった。

メリルは車の中からアーリントン墓地を眺める。ベトナム戦争(というか、アメリカのベトナム攻撃)で多くの若者を失っても、その教訓から戦争(というかアメリカの攻撃)を止める政治家は無い。911が新たな理由を与えて中近東で展開される現在の戦争(というかアメリカの攻撃)も終わらない。

この映画は最近の映画のパターンで、「え、これで終わりかよ〜」と終わる。ま、想像はしていた。何の解決もできず、終わりのない話だからね。

ただ、心の中に多くの疑問と不愉快な気分が蔓延した。戦争に関してはニュースで慣れっこになってしまっている私などの普通の人間(Lambs?)に喝を入れる役目は果たしたようだ。

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2009年01月27日

ジェイン・オースティンの[ノーサンガー・アベイ](2007)

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ジェイン・オースティンの作品の映画を見てきて、最後に借りてきたのがこの[ノーサンガー・アベイ]だった。発行順に見たせいもあるが、Wikipediaでは[ノーサンガー僧院]となっていたので辛気臭いかなあ、と思ったのだった。しかし舞台は僧院ではなかった。昔、僧院だったところに建てられた屋敷の名前なのである。映画のほうは[ノーサンガー・アベイ]となっていて紛らわしくない。

最後の作品というが、実は、いちばん初めに書いた作品を発行するために書き直したものだった。

ジェインは[センス・アンド・センシビリティ][プライドと偏見]などを匿名で出版したのち、この最初の原稿を書き直して出版社に10ポンドで売ったが、4つのベストセラーの作者とは知らずに、出版社はジェインの兄に同額で転売しまうのである。

物語は田舎で育ったキャサリンが金持の伯父伯母に連れられてバース(当時の歓楽地)に来て恋をするといういつもの代わり映えのしない話だが、面白かった。

実は、ジェインの父(オックスフォード出の牧師)は息子に教区を譲って一家でバースに出てきたので、これも実際に見聞きした世界の話なのである。

ジェイン26歳のころで、本を読んで空想することと書くことが大好きな主人公キャサリンはジェイン自身だ。

そして、調べてみると、ジェインの初めての恋(そして最後らしい)はこの夏にバースの近くのデヴォンシャーに行ったときであった。

実体験に基づいた話は心に迫る。それが他のちょっとよそよそしい貴族のお話と違う点だろう。この初々しい感情の溢れる作品はジェインの作品の中で私の一番のお気に入りになった。

ジェイン・オースティンから外れるが、彼女のイメージはアガサ・クリスティと重なる。アガサの新婚旅行は同じ西南海岸のトーキーだった。(滞在した部屋にはアガサ・クリスティーの名札がかかっていた。)

[プライドと偏見]
http://eigadaisuki.seesaa.net/article/81419898.html
[マンスフィールド・パーク]
http://eigadaisuki.seesaa.net/article/112905083.html
[エマ]
http://eigadaisuki.seesaa.net/article/112934519.html
[ジェイン・オースティンの読書会]
http://eigadaisuki.seesaa.net/article/110869724.html


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2009年01月21日

つぐない (2007)

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この映画はベストセラーになった小説を元にしているという。小説を読んでいないので(映画を見たところでは読みたいとは思わない)、どのくらい再現しているかはわからない。

しかし、題名の[つぐない(atonement)]とは、この少女が姉に渡して欲しいといわれたラブレターを読んでしまったことから事件が起こり、少女はその過ちに気が付いてつぐなう、という意味なのだ。

だから、たぶん、小説では少女の気持ちが掘り下げられるのだと思うが、映画は薄物を着たキーラ・ナイトレイが男の前で水に入り挑発するところが2度も出てきて、キーラのラブシーンも激しく、そちらにリキが入っている。

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それはそれで良いのだけれど、男が戦争に行って死ぬまでの長いこと長いこと。フランス上陸作戦の大がかりなシーンなど、何で必要なんだろう、と思う。早送りで飛ばしまくっているうちに、男は死んでしまうのだけれど、回想が多い。私は回想がたびたび挟まれる形式がキライだ。特に、この映画のように時系列に沿っていないのはキライだ。せめて順番に書いてよね、と思ってしまう。小説作法(または映画手法 )が下手だ。

少女が大きくなってからの心の葛藤は少し出てきたが、姉が死ぬシーンなどは無し。そしていきなり少女は老婆になる。彼女は小説家になって、最後の作品としてこの半自伝小説を出すのだ。

それで肝心のつぐないは何かというと、死んでしまった彼らを小説の中でハッピーに暮らさせることだった。まあ、ひとりよがりの[つぐない]だこと。だいたい、償いと呼べるか疑問。

この映画で解ったのは、クーラーの無い夏はイギリスでも暑かったということくらい。

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[ジェイン・オースティンのエマ](1996)

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私が借りてきた[エマ]は映画の原題は[Jane Austin's Emma]だった。実は同じ年にグイネス・バルトロウが主役を演じた[Emma] があったのだ。こちらも見てみたい気がするが、私の見たほうの主役の女性も若々しくて魅力的だった。

筋的にも[マンスフィールド・パーク]よりは面白く、だから映画も多く作られるのだろう、と思った。

エマは「結婚なんかしないわ、私お金も家もあるもの」と言って憚らない生意気な女の子だ。興味は人と人と結びつけること。しかし、ジェイン・オースティンの小説では女主人公が独身を貫くことはない。

彼女が自分の恋心に気が付くのは自らの嫉妬の感情によってであった。男性のほうは、身近の女性を愛していたことに気が付くのは遠い女性に失望してからであった。そして二人は結ばれる。

やあ、いいですね。男と女の世界なんて、こんなもんでしょう。

さて、ジェイン・オースティンは有名になる気は全くなく、初めの作品は匿名で出していた。書くことが好きなだけだったのね。

売らなくても暮らしていけるご身分だったのね、と斜に見る向きはどうぞ。でも、名を売るために書く人がほとんどの現代とは違った奥ゆかしさは良い感じだ。

さらに、ジェインは自分の身の回りの、自分の知っている小さな村社会のことしか書かない。職業は軍人、牧師、資産家の事業家、荘園主、そして町の人々。だから、地に足がついている。

現代の小説では、先端を行く知識を調べて書いたり、センセーショナルなゲイの父親像を書いたりして売る。

でも、ゲイなんて、アメリカのドラマ[ブラザーズ&シスターズ]を見ればも普通のことだ。先端を行くものは必ず流行おくれになる。そしてそれを扱った小説も惨めなものに見える。人間の本質をしみじみと書いたものだけが残る。

映画化されたジェイン・オースティンの小説

[プライドと偏見]
http://eigadaisuki.seesaa.net/article/81419898.html
[マンスフィールド・パーク]
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[エマ]
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[ノーサンガー・アベイ]
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ジェイン・オースティン関連

[ジェイン・オースティンの読書会]
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2009年01月20日

ジェイン・オースティンの[マンスフィールド・パーク](1999)

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[ジェイン・オースティンの読書会]を見て、彼女の作品を全部映画で見られないだろうか、と思った。キーラ・ナイトレイの[プライドと偏見]は面白かったし、[センス・アンド・センシビリティ]も昔見たけれど面白かった。それでTSUTAYAに行ったら、[マンスフィールド・パーク]と[エマ]があった。順番に昨日[マンスフィールド・パーク]を見て、今日、[エマ]を見た。そうしたら、昨日の映画の筋が思い出せなかった。つまり、田舎の貴族の館で起こる恋のお話で、とても似ているのだ。

写真を見たら、筋を思い出した。女性が主人公のファニー。右後ろは兄。右端は幼馴染のエドマンド、左は彼女に言い寄るヘンリー。

オースティンの小説も映画も平凡なのに、どうなるかしら、どうなるかしら、と夢中で筋を追ってしまう。だからネタバレするようなことを書くのは野暮である。

観ている時は面白かったけれど、すぐに忘れてしまった。こういう映画は一人で観ることにしているが、正解であった。夫は「一緒に見なくて良かったでしょ」と言ったが、初めから一緒に見る気はなかった。妻というのは昼間一人で見られるから絶対的に有利だ。

映画化されたジェイン・オースティンの小説

[プライドと偏見]
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ジェイン・オースティン関連

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2009年01月15日

ハプニング (2008)

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夫が借りてきたので、「どういう映画?」と聞いたら、「たまには予備知識なしで見るのもいいんじゃないの」と言った。ははん、私の嫌いな怖い映画だ。

こんなものを夜寝る前に見ると必ず夢に出る。だからなるべくセクシーな映画しか見たくないのだ。すると夫は「怖かったら目をつぶれば良い」と言った。それで何度か目をつぶり、音を消してもらった。

監督、M.ナイト・シャマランは「シックス・センス」の監督だが、私が見たことのあるのは「ザ・ヴィレッジ」だけだ。あの映画も初めはなんだろうと思ったが、結局、え?これって何?という結末だった。この「ハプニング」も途中までは危機感があったのだが、最後は、え?これで終わるの?という感じだった。

初めに科学の授業があり、主役の教師の男(右端)が、「なぜかは誰にも解らない」とか言うので、あ、きっと科学に関するハプニングがあって、誰にも解明されずに終わるんだと思った。

人を襲うのは植物の発する毒素で、24時間で終わってしまうのだが、ものすごい被害だ。それなのに、誰もこれを解明しようとしない。そんなもんだろうか? 

こういう危機のときに出てくる夫婦って、ちょっとした問題をかかえていて、でも危機の中でお互いを見つめ合ってまた仲良くなるってのが多い。これもそう。その危機が男と一緒にティラミス食べたのを嘘で隠していたくらいのこと。止めてよね〜〜。

原子力発電所かなんかの塔からもくもく煙が出ている映像があり、この毒素をはじめにまいた木々は都会の街路樹であったり、植物との共存、環境破壊の問題にちょびっと足を踏み込んだみたいだったが、危機にあった夫婦の妊娠がわかるってので終わり。フランスの公園でも同じことが起こるって映像はおまけ。

見てみなくちゃ面白いかどうか解らないけれど、なるべくならこういう映画には出会いたくないものだ。

★夫から注文。自分の悪口を書かないように、だって。悪い人に見えるだろ、だって。 そんなこといちいち気にしてたら、ワタクシ、のびのびと生きられません。

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どこが良いの?[西の魔女が死んだ](2008)

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自然の中で暮らすお婆さんと登校拒否の孫の物語、っていうんで、さぞかし心温まるものだろう、と夫が借りてきた。私のガーデニングの参考にもなるかと思ったのだろう。

でも、一言でいうと、温かみの感じられない変な教育映画だった。

母親は登校拒否の娘を連れて自分の母親の山荘にやってくる。母娘はすぐにテーブルにきちんと座って、おばあさんがお茶を出す。なんかよそよそしくて、この人たちって家族なんだろうか、と思った。

すると、母親は娘に車から荷物を取ってくるように言う。娘は「ひとりで?」と聞くが、「カートがあるから」と答える。

子供の独立性を高め自主性を育成するという方針の母親か? ぶっきらぼうな喋り方はクールな母親か? こういう種類の偉そうな女は子供を助けることが甘やかすことになると思っている。実は母親としての自信がない。

第一、カートにダンボールとスーツケースをのせて小さい子供一人に運ばせるのはおかしい。車で着いたら、ひとつづつ荷物を持って、まずは泊まる部屋に持って行くのが順序だろう。変なシナリオ。

そうしたら、婆さんのほうも子供に「畑でレタスとキンレンカを取ってきて」とクールに命令した。

子供がどの花がキンレンカか知っているのかしら?と思う。今ではたいていナスタチウムと呼ばれるのだ。でも子供は質問もせずに畑に行く。

そして、スーパーでしかレタスを見たことのないはずの子供がちゃんとレタスを切り取る。ここでは虫に驚くところを見せたかったのだろう。しかしキンレンカは忘れる。でも婆さんも忘れている。編集の人もこの不一致に気づかなかった模様。お粗末なシナリオ。

で、わかった。こういう命令的婆さんに育てられたから、娘は命令的な母親に育ったのだろう。

婆さんは直接あれこれ言わないで、真綿にくるんだような誘導教育話をを子供に行う。これが延々と続くのだが、最後に子供が別のことで切れると婆さんも切れる。反抗されると自分のペースが保てないタイプだ。婆さんも爺さんも学校の先生だったという。

母親にこんな話を延々とされたら、私はもっと前に切れている。この女の子は良くまあ我慢したものだ。

私の母はこういう教師タイプのしつこい親ではなくて幸いだった。ガチガチのメソジストで人を制するときは聖書の言葉を引用した。服を欲しがると、「野の花を見よ」とか。私が頭に来ていると「怒りを遅くせよ」とか。でも、聖書や格言は短いから楽だった。

この映画には変なところや不一致がたくさんあった。幾つか書くと、

野いちごを摘んでジャムを作るのだけれど、ひとつひとつ流水で洗いながらヘタを取っていた。それは都会でイチゴを洗うときでしょ。大量の場合、まずヘタをとってからざっと洗うのが普通だ。

洗い桶でシーツを洗うといって、女の子に足踏みさせる。婆さんはほんとうにこんなことを一年中しているのだろうか?なんか、体験学習みたいにわざとらしい。

西ということで、地元の人はもろ西の喋り方をしていたが、山の情景も植栽も西のものではない。八ヶ岳でロケをしたらしいが、この光景は夏の庭であって、中学に入って一ヶ月目に登校拒否をしたという5月あたりの庭ではない。5月には花なんて咲いていない。

バラの隣ににんにくを植えると虫が来ないとか教えていたが、そーゆー裏技を披露する前に、もっと基本的なことを教えなくちゃ。だいたい、ブッシュローズは5月には咲かない。梅雨のころに咲き出し、夏に満開になるのよ。

西なら西でロケしないと、とっても嘘っぽい話になってしまう。

そうそう、父親もおかしい。親子3人で暮らすから転校するのはどうかと娘に尋ねる。そうすると娘は、良く考える、とか言う。妻になら打診するが、子供は親が転勤になれば付いて来させれば良い。何も意向を聞くことはない。友だち親子が良いってわけ?

みんながハートフルな映画だというのが不思議。年配のオバサンたちが喜んでロケ地を訪れているらしいが、私は女子中学生にこの映画を良いと思うか聞きたい。


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2009年01月09日

ナルニア国物語・第2章カスピアン王子の角笛 (2008)

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第一章ライオンと魔女を見てからずっと楽しみにしていた第2章。BBC版では第2章と第3章がいっしょになっていたが、こちらは本と同じく4章を順番に作っていくようだ。

4人の子供たちは第一章と同じ俳優が演じている。ルーシーは予想通りとても個性的な顔立ちになった。本ではルーシーより美人という設定のスーザンは見るも無残なブスになっていた。彼女がカスピアン王子に粉をふったり色目を使うたびに、夫は「ブスのくせに」と暴言を吐いた。ブスは恋をしちゃいけないみたいだ。

確かにカスピアン王子役のベン・バーンズは魅力的だ。軽い顔だけれど、親がちゃんと大学を出てから俳優になるように指導したからインテリでもある。しかし、この美しさには大卒の肩書きなんて邪魔だ。彼は女性写真家のクレア・ニューマン=ウィリアムズのモデルとなった。この写真は彼女が撮ったポートレート。ネットに転がっていたのでいただいてきた。

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Ben Barnes Photo by Claire Newman=Williams

映画の中身だが、アスランの教える重要なテーマは[信じたら行動せよ]ということだ。ルーシーはアスランがいると信じていたというが、ひとりで探しに行く勇気がなかった。アスランは「信じていたのに何故来なかったのだ」と聞く。

行動しない信念は麻生首相の言う事と同じで意味がない。アスラン、麻生にも言ってやってよ。

ルイスさんの書きたかったことのひとつはピーターに代表される男の行動パターンの愚かさだろう。

第一章ではルーシーの言うことを聞かなくて窮地に陥ってしまった。ピーターはそう言いながら、今度も小さい妹の意見を聞かない。女のほうが賢明かもしれないが、男をリードする力がない。使えない賢明さは愚かさと同じだ。

第3章ではルーシーとエドマンド(めだたないけれど良い動きをする次男)が主役だ。とっても楽しみ。

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2008年12月24日

27のドレス 2008

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相変わらず日本ではタイトルに余計なものをつける。この[27 Dresses]にも[幸せになるための]という言葉がつけられている。 だが、この27着のドレスは幸せになるためのものなんかじゃない。こういう内容を曲げるような題はもうやめてほしい。

★そうそう、この監督さんは[27 Dresses] という題を大事にして、最後まで[ワードローブ]という仮の題を使って隠していたほどなのよ。

私は映画の宣伝のために書いているわけじゃないので、これからは邦題は一切無視してやろうと思う。検索にヒットしなくたって、そんなの関係ない。ヒットして得することはひとつも無い。

それで、この映画はどうだったのかというと、とても楽しいラブコメだった。キャサリン・ハイグル演じる主人公は他人の結婚式の手配に燃える女性で、介添え人の衣装をワードローブに貯めている。それが27着にもなった。この写真はそれを着てみせるところ。

バカみたいかもしれないが、他の人と違うことに没頭する人って面白いと思う。男性には多いけれど、女性は常識的で限度を知っているから、ここまでにはならない。映画だからオーバーかもしれないが、実はこういう人がごく身近にいるのだ・・・私。

なぜ介添え人になるかという質問に彼女は答える。「花嫁たちが自分の結婚式に介添え人の衣装で着てくれるから」

最後のシーンは彼女の結婚式で27人の元花嫁がそれぞれ趣向を凝らした介添え人の服で並ぶ。これも面白い絵だった。

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2008年12月08日

シューテムアップ Shoot 'Em Up ( 2007)

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ヴィデオ屋の新作棚でこの写真が私を睨むのでずっと借りたくなかった映画。クライヴ・オーウェンは出る映画が面白いので見るけれど、このイメージでは薄汚いフランスやくざ映画みたいだ。でも、準新作に落ちて、半額デーだったので借りた。そうしたら、やっぱりクライヴ、面白い映画だった。

こちらの背景がブルーのポスターだったらすぐに借りたと思う。クライヴの月面のような皮膚も気にならない。

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マトリックスみたいなイメージだ。

筋は通りがかりの男が追われる妊婦を助け、その妊婦が出産してから弾で撃たれるのでその赤ん坊を抱いて逃げ、母乳の出る娼婦の彼女のところに行き、3人で撃ちまくり逃げ回るという筋。

なぜ娼婦が追われ、生まれた赤ん坊まで追われるかというところが謎になっている。

出だしから劇画風の映画だとよくわかる。これなら安心して見ていられると思ったので、楽しめた。

アクロバチックに敵をバンバン撃ち倒すシーン(シルク・ド・ソレイユと契約して撮った)、死んだ妊婦の乳に母乳がついているのを見ただけで「母乳プレイをする娼婦を探せ」という元FBI、子供がへヴィメタを聴くと泣き止むのを見て妊娠中はロックのクラブの近くにいたと判断するクライヴ、ニンジンをかじると急に細かいところが良く見えるシーン、空中で打ち落とした敵たちが、狭いところにまとまって落ちているシーンなど、単純で、有り得な〜〜〜〜い楽しさ。

こういうB級映画に大真面目な顔で出演するクライヴ・オーウェンと夫の好きなモニカ・ベルッチは偉いと思う。

この週末は[ジェイン・オースティンの読書会]と[シューテム・アップ]という全く異なる趣の映画を見たが、さっぱりした面白さ、英国俳優という点では共通する。

老病死で感動させようっていう映画は嫌いだ。安っぽいノスタルジーも嫌いだ。実生活で体験しているくだらない日常をなぞるような映画も見たくない。映画は非日常でスカッとしているものか、ハッピーエンドの楽しいものが好き。

クライヴ・オーウェンでは[インサイド・マン]が一番好きだけれど、なぜか日記を書いていなかった。[シン・シティ]は面白かったけれど2度と見たくない。[クローサー]はつまらなかった。[グリーン・フィンガーズ]は面白かった。ちっとも怖くない顔のクライヴが見られるが、園芸物。

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ジェイン・オースティンの読書会

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私はJane Austen原作の映画が好きだ。本よりも映画のほうが、この古い話が現代にも通じると実感できる。[プライドと偏見]に書いたように、昔も今も女性にとっての恋愛と結婚には変らない原則がある。だから、この[ジェイン・オースティンの読書会 [The Jane Austen Book Club]をTSUTAYAの棚で見つけたとき、すぐに手に取った。

この読書会では一月に一冊づつ6冊の本を読むので、6ヶ月の間の恋や別居などの発展の話である。でも、最後に読む本が[説得]なので、うまく行かなかった夫婦が元のさやに戻ったり、恋が成就したり、ハッピー・エンドで収まるのだ。というか、筋に合わせて[説得]を最後に持ってきたのね。

ヴィデオの写真では解らなかったが、私の大好きなヒュー・ダンシー(数年前にヒュー・グラントから乗り換えた)が男性側の主役であった。とても得した気分。

私は[高慢と偏見]が一番好きだが、彼らの恋愛には情感がないという人たちが多い。でも、当時の結婚には情感はそれほど必要なかったし、現代のイギリス人の恋愛にも、フランス人みたいなねちっこさやイタリア人みたいなしつこさや韓国人みたいな深刻さや日本人みたいな軽さはない。だから、ジェイン・オースティン原作の映画は今でもイギリスで大受けなんだろう。

ジェイン・オースティンに興味の無い人も、冒頭の部分の都会生活でドジをする人たちの様子は面白い。販売機に紙幣が入らなかったとき、駐車券の差し入れ口に届かなくて券を落としてしまい、後続の車の無言の非難を浴びたとき、私にも覚えがある。時間と効率に追われる都会生活から抜け出すにはベッドでゆっくりと本を読んで読書会に参加するのもひとつの手ではない?

もちろん、ジェイン・オースティンが化石化した女作家で、彼女の本は女が読むメロドラマだという[高慢と偏見]を捨てれば、この映画は男でも楽しめる。

映画化されたジェイン・オースティンの小説

[プライドと偏見]
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[マンスフィールド・パーク]
http://eigadaisuki.seesaa.net/article/112905083.html
[エマ]
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[ノーサンガー・アベイ]

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2008年09月03日

ヴァンテージ・ポイント 2008

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北京オリンピックが終わってやっとTSUTAYAに新作が出てきた。確かにオリンピックが始まったころはTSUTAYAはガラガラだったけれど、すぐに、しょぼくれ日本選手を鼓舞する絶叫アナウンサーにうんざりした。もっと早く新作をご用意してほしかった。

この映画は、夫が借りてきた。
「何借りたの?」と聞いても、「お楽しみ」
「どんな映画?」と聞いても、「お楽しみ」

何も予備知識がなくても十分楽しめたから何も書く必要ないが、大統領を狙うテロリストとデニス・クウェイド扮する護衛官の攻防物語。

難点は最後にテロリストが道路中央に出てきた女の子を見てハンドルを切って事故死してしまうこと。そんな人情があるなら、なぜ今まで大人も子供も爆破しまくってきたの? 安っぽいなあ。

同じく、ヴィデオカメラを回し続けていたアメリカ人観光客が、この事件をきっかけに置いてきた妻子のもとに帰るというのも安っぽい。

そこまでは畳み掛けるように緻密に展開してきたので、本当に惜しい!

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2008年08月08日

不愉快な女の映画、いつか眠りにつく前に(2007)

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人が死ぬときの回想映画となると、みんな感動するらしい。その女がどういう生き方をしたかなんて問題にならない。自己中心的で好き勝手に生きた女なんて、好き勝手に死ねばいいんじゃない? と私は思う。

実際、回想シーンではこの女を魅力的だと思ったことはない。親友の弟(ヒュー・ダンシーがかわいい)をふって、彼が自動車事故で死に、家にみんなが集っているというのに、彼女は男とヨットで駆け落ちすることしか考えない。港で待つ女の顔をひっぱたいてやりたくなった。

最期に会いに来てくれた親友(この写真)に「私たちのどちらかがハリスと結婚するべきだったわね」と言うなど最期まで無神経。親友もハリスが好きだったけれど、ふられたのだから。

それにしても、好きに生きる人間のほうが、制約の中で生きる人間より遣り残した無念感が強いかもしれない。欲望が多いとやれなかった無念が大きい。だから、死の床で約束の場所に現れなかった男の名前を呼んだりするのだ。

こんな映画を借りてきたのは、バネッサ・レッドグレープとメリル・ストリープが出るから良い映画かしらと期待したからだ。でも、考えてみれば、メリルの映画なんて駄作ばっかりだし、バネッサだってどういう魅力があっただろう。ただの大女優じゃないの? 名前だけ有名でも魅力のない吉永小百合みたいな。

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2008年07月29日

見る価値が無かった映画、ジャンパー(2008)

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空間を自由に移動できる高校生の話。初めて能力に気が付くところと銀行に入って大金を易々と手にいれるところまで、どうにか見られる。

でも、やる事為す事あまりに愚かで、白けた。高校生自身にも魅力が全くない。主人公に何の魅力も感じられない映画ってめずらしい。

でも、話題の作品だからきっと面白くなるのだろう、と見続けた。しかし、愚かな女の子が一緒に行動することになって、さらにつまらなくなった。そして、急にジャンパーを殺そうとする敵が追いかけてきて、逃げる展開。疲れた。

ジャンパーはこの写真のように、スフィンクスの頭の上に現れたり、かと思うと故郷の家に現れたりする。そういうアイディアが面白いと思って作ったのだろうが、そういうジャンプは映像上では誰でも日常的に経験している。

ほら、テレビのチャンネルをガチャガチャ切り替えれば違う画面が出るでしょ。ガチャガチャやらなくても切り替わるというだけ。だから、ジャンプに全く新鮮味がない。残念でした。

それなのに、どうもシリーズ化しようとする魂胆が見える。母親が敵の一味にいるので、その謎解きが次の話題だろうか。もう、見る気はない。

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アル・パチーノの88ミニッツ (2007)

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久しぶりに面白いサスペンス映画を見た。アル・パチーノ演じる精神科教授の証言により猟奇殺人犯が死刑となるのだが、処刑まであと88分というときに、電話がかかってくる。「おまえの命はあと88分だ」と。もちろん、誰からかかってきたのか解らない。

さらに、この殺人と全く同じやり方で次々に殺人が起こる。刑務所にいるこの犯人は冤罪なのだろうか。

トレイラーでは4人の美女が容疑者だとかそそるようなことが書いてあったが、嘘。最後まで誰が教授を狙っているのか見当もつかず、ぐいぐいと引き込まれていった。

見終わってみれば、なぜアル・パチーノさんがお独りで挑まなければならないのか、ちょっと疑問だし、この犯人が死刑宣告を受けたときの裁判の模様は出てこないので、ちょっと歯がゆい。

でも、それは見終わってから思ったことで、この映画を楽しむための弊害とはならない。

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2008年07月22日

ジェシー・ジェームズの暗殺(2007)

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原題はThe Assassination of Jesse James by the Coward Robert Fordで、書き下ろしされた小説と同じ。ブラッド・ピットは契約の中でこの題を変えないことを条件とした。USAでもショートタイトルは使われているが、他にはヴェネゼラと日本など数カ国だけがショートタイトルを使っている。

でも、この長い題、[卑怯者ロバート・フォードによるジェシー・ジェームズの暗殺]は映画を見る心構えのためにも重要である。ブラッド・ピット演じるジェシー・ジェームズと同じくらい、ケイシー・アフレック演じるロバート・フォードは重要人物だからだ。

ケイシー・アフレックは実は32歳なのに、20にもならないロバート・フォードの役をうまく演じている。

そして、この卑怯者ロバート・フォードも殺される。[ジェシー・ジェームズの殺人者を殺した男]として有名になったオケリーは単細胞的な殺人者である。映画はここで終わるのだが、実はまだ続く。

オケリーは再び人を襲い、警官に銃殺される。そこで撮った写真をロバート・フォードの殺害現場にいた人たちに見せてやっとこの男が犯人だったと解った。その後、オケリーのひ孫ならぬひ姪によって[ジェシー・ジェームズの殺人者を殺した男]という本が出た。

そして、この警官バーネットは殺されることなく生きて、[ジェシー・ジェームズの殺人者を殺した男を殺した男]として有名になった。

映画は、静かな伝記的な語り口の作品だった。強盗シーンは最後の列車強盗だけで、あとは隠れて逃げるだけ。子供が2人いて妻はどこかで見たことがあると思ったら、[フライド・グリーン・トマト]のメアリー=ルイーズ パーカーだった。ちょっと顔がふっくらして美しかった。

ロバート・フォードを初め、逃げながらジェシーを裏切って賞金を得ようとする他の手下たちもみんな演技がうまかった。あ、こういう人いるわ、と思わせるのだ。

初めは4時間にもなったというが、この長さだけでも眠たくなったので、カットして正解。

眠たくなったのはつまらなかった訳ではなく、炎天下の庭仕事で疲労していたため。夫は、面白かった!と言っていた。荒涼とした景色だけなので、舞台でもやれそうな映画だ。

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2008年06月12日

ALWAYS・続・三丁目の夕日 2007

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ALWAYS三丁目の夕日は面白かった。そういう場合、続編はがっかりさせられることが多いのに、心配は無用だった。ちょっとませてきた子供たちが生き生きと描かれ、登場人物が明るくなって、見易かった。

私から見ると、小雪は、NHKが未だに使いまくる古い言葉を使えば、[一押し]の女優。いつ見てもいいなあ、と思う。

小説家の吉岡秀隆は前作よりいい感じだ。お父さん役の堤真一のまっすぐで単純なところはウチの夫に似ている。薬師丸ひろ子がこんなにおだやかなお母さん役をするようになるとはねえ。

とにかく、筋運びが、次はこうなるだろう、と予想できるので安心して楽しめるのだった。こういうのを健全娯楽映画というのだろう。


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posted by Machilin at 13:29| Comment(0) | 日本映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする